耳の長さ故の思い違い。
2017年に入ってから、期間限定の楽団?に参加している。
練習期間はたったの2か月。
基本、1・2月の土日は練習日。
なので?最近あんまり本が読めていない。
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①寺田幹太 編2016『草獅子』vol.1、双子のライオン堂
書店発の文芸誌。
第1号だからって理由で購入。
お店は赤坂にあって。
前に新美でルノワール展だかを観た帰りに寄ったけど、開店までまだ時間があって諦めた。
5月以降は東京なので、そしたら行ってみるつもり。
②岡本裕一朗2016『いま世界の哲学者が考えていること』ダイヤモンド社
ポスト構造主義以降の話とかがわりと簡単に述べられていていい。
③ウラジーミル・ナボコフ、野島秀勝 訳2013『ナボコフの文学講義(上)』河出文庫
二流の読者というものは、自分と同じ考えが心地よい衣裳をまとって変装しているのを見て、快く思う。(pp.55)
文学は、狼がきた、狼がきたと叫びながら、少年がすぐうしろを一匹の大きな灰色の狼に追われて、ネアンデルタールの谷間から飛び出してきた日に生まれたのではない。文学は、狼がきた、狼がきたと叫びながら、少年が走ってきたが、そのうしろには狼なんていなかったという、その日に生まれたのである。(pp.61)
④佐々木中2015『仝 selected lectures 2009-2014』河出文庫
講演録。
自分だけの体験は、言葉を媒介すること、もっと広く言えばメディアを媒介することによって、全て「よくある話」「凡庸な話」になってしまう。(pp.44)
文学全集の訳もそうだったけど、声出るくらいにおもしろい。
近世史入門(3/207)
藤井譲治2014「近世史への招待」大津透 他編『岩波講座日本歴史 第10巻 近世1』岩波書店
一 近世という時代区分
「近世」という語の初出-内田銀蔵『日本近世史』
→応仁の乱から廃藩置県まで。
近世史の意義-内藤湖南「応仁の乱以後の歴史を知つて居たら、それで沢山」で、それ以前は外国史みたいなもの。
二 封建制とヒューダリズム
内田銀蔵:近世=「法権の秩序」の確立(『日本近世史』)
中田薫、内田の留学
→中国の封建制からヨーロッパの封建制、フェーダリズムへと封建制理解が変化
牧健三『日本封建制度成立史』:ドイツ史学の影響を受け、日本にも歴史の発展段階論が普及
三 社会構成体論の時代
安良城盛昭
太閤検地が捉えた農民の性格を分析。
→中世は奴隷社会、近世に入って封建制が成立。
四 国家論と社会史
1960年代後半、関心は国家論と変革主体論へ。
幕藩制国家論は、家永事件を契機に、天皇を幕藩体制に如何に位置づけるかという課題のもと、国家の枠組みに注目。
1970年代、社会史研究
→国民国家を単位とした国家主義的かつ中心主義的歴史への批判。
五 拡散する研究――政治・地域社会・都市・身分
幕藩制国家論
経済一元論的方法から政治・社会・意識等の側面を歴史分析の対象に組み込んで全体像を描く。
→政治史研究へ。
地域社会論
①地域を、国家の枠を超えて設定
②国家の中の地域
→近世史では後者
さらに二つの見方
①国家対地域
②社会的諸関係が機能する場
都市史
①近世都市の成立に焦点をあて、空間構造や権力との関係を考察
②町共同体=地域的・職業的身分共同体
近世身分史
網野善彦の社会史の流れを直接的には受けない。
「士農工商」という従来の単純理解を超える、「身分的周縁論」。
六 本講座近世の構成
<割愛>
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